ドミニク・ペルソーヌ所有のカカオ農場では、ところどころでカカオにまつわる様々なものを見つけることができます。
カカオを擂り潰すための石
この石は、古代マヤの人々がカカオを擂り潰すために使っていた石です。
この窪みの中にカカオを入れて、他の石で擂り潰していました。
この石の周りには、スパイスの原料となる様々な植物があります。
古代マヤでは、カカオは疲労回復・滋養強壮や精神高揚など薬として用いられていました。
ひょっとしたら、古代マヤの人々は付近で採れるスパイスとカカオをミックスして、オリジナルの薬を作っていたのかもしれませんね。
メキシコのミツバチ
カカオ農場内ではミツバチも飼われています。
このミツバチは非常に大人しく、手に乗せても人を刺したりしませんでした。
採れる蜜も上品な甘さの一級品です。
カカオ博物館
カカオ農場の近所には、カカオに関する博物館もあります。
カカオは、古代マヤの時代からとても重要な作物として利用されてきました。
ある時は儀式における供物として、またある時は薬として、またある時は貨幣として、人々の生活に欠かせない物だったのです。
これは、カカオ豆が通貨として使われていた時のレートを表すものです。
1粒でトマト1個、
2粒で卵1個、
10粒では兎1匹分の肉を購入することができたと言われています。
こちらは、1kgのダークチョコレートを作るのに必要なカカオの量を示したものです。
1kgのダークチョコレートを作るのに必要なカカオ豆は800g。
その800gのカカオ豆は、カカオポッド20個分にもなります。
カカオ博物館には、このようにカカオに関する様々な資料が展示されています。
カカオからチョコレート、そして私たちの日常へ
カカオについて知ってみると、普段食べているチョコレートの味も変わってくるかもしれません。
何気なく口にしているチョコレートですが、今回カカオ農園を訪問してみて、チョコレートができるまでにはたくさんの人々の手間と苦労があることがわかりました。
手間と時間と愛情をたっぷりかけて、最高級のカカオを作る。
そのカカオがチョコレートになり、私たちの口に入る。
言葉にするのは簡単ですが、実際に農園を訪れてみると、それがいかにすごいことなのかがわかりました。
たかがチョコレート。されどチョコレート。
今度チョコレートを食べるときは、地球の裏側にあるカカオ農園に思いを馳せてみたいと思います。
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