チョコレート用語と種類③ ~洋菓子とチョコレート~
チョコレートと洋菓子は切っても切れない関係にあります。
ヨーロッパ発祥のチョコレートを使った洋菓子は、とにかく種類が豊富です。
ここでは、私たちにも馴染み深いケーキやスイーツを中心に
チョコレートを使った洋菓子をご紹介します。
ガトーショコラ(仏:gateau au chocolat)
チョコレートケーキといえば、「ガトーショコラ」を思い浮かべる人も多いことでしょう。
「ガトーショコラ」は直訳すると「チョコレートのお菓子」。
チョコレートケーキを指しているものではないのです。
「ガトーショコラ」の中でも有名なのが「ガトーオペラ」ではないでしょうか。
1890年代にフランスのオペラ座近くにあったダロワイヨ本店が作ったケーキで、
ビスキュイジョコンドという特製生地にガナッシュやコーヒーシロップを何段にも塗り重ね、
最後に金箔をあしらったものです。
フランスの高級菓子店には無くてはならないチョコレートケーキと言われています。
ケーク オ ショコラ(仏:cake au chocolat)
「ケーク オ ショコラ」はフランス語で「チョコレートケーキ」という意味です。
中でも、イギリスで生まれたチョコレートのパウンドケーキを指します。
ずっしりと重たいパウンドケーキは食べ応え抜群。
現代では様々なアレンジが施され、中にガナッシュが詰まっているものなどもあります。
フォレノワール(仏:foret noire)
チョコレート風味のスポンジにさくらんぼと生クリームを合わせたケーキが「フォレノワール」です。
クリームとスポンジにはたっぷりのキルシュ酒(サクランボで作ったブランデー)が使われており、
サクランボと削ったチョコレートをデコレーションするのが定番となっています。
「フォレノワール」は「黒い森」という意味で、ドイツ南西部の森林地帯「黒い森」にちなんだケーキです。
エクレア(仏:eclair)
コンビニやスーパーでもよく見かけるスイーツの「エクレア」は、
シュークリームのバリエーションの一つです。
細長く焼いたシュー生地にたっぷりのクリームを詰め、
上からチョコレートなどのフォンダン(糖衣)をかけたもののことを指します。
フォンダンの種類はチョコレートに限らず、いちごや抹茶など様々な種類があります。
お店によってはクリームやフォンダンにリキュールを加えたりして個性を出すところもあるようです。
ザッハトルテ(独:sachertorte)
オーストリア・ウィーンのチョコレートケーキといえば「ザッハトルテ」が最も有名ではないでしょうか。
フランツ・ザッハによって考案されたこのケーキは
チョコレート味のバターケーキとアンズジャムを交互に重ねて、
最後にチョコレートで外側をコーティングしたものです。
砂糖を入れずに泡立てた生クリームを添えて食べることもあり、
ほろ苦いチョコレート生地に甘酸っぱいアンズジャムが合わさって飽きることなく食べられます。
チョコレートマカロン (仏:macaron au chocolat、英:chocolate macaron)
粉末アーモンド、砂糖、卵白、ココアパウダーを混ぜて作った生地を焼き、
その間にたっぷりのガナッシュクリームを挟んだ軽い食感の焼き菓子が「チョコレートマカロン」です。
フランスを代表する焼き菓子ですが、その発祥はなんとイタリア。
語源はあの「マカロニ」と同じというから驚きです。
「マカロン」に様々な種類があり、チョコレートなどを挟んだタイプは
厳密には「マカロン・パリジャン(パリ風マカロン)」と呼ばれています。
チョコレートタルト (仏:tarte chocolat、英:chocolate tart)
最もシンプルで、最も簡単なチョコレートを使った洋菓子は「チョコレートタルト」ではないでしょうか。
タルト生地の中ににたっぷりのガナッシュチョコレートが詰まった「チョコレートタルト」は
家庭でも作られることが多いお菓子です。
家によって様々にアレンジされていることも珍しくなく、そのレシピもお母さんの数だけ存在すると言われています。
洋菓子を彩るチョコレート
洋菓子をデコレーションする上でチョコレートは無くてはならないものです。
ここでは、洋菓子をデコレーションするための特別なチョコレートをご紹介しましょう。
チョコレート コポー
チョコレートをスライスしたものが「チョコレート コポー」です。
鰹節のようにひらひらした見た目で、ケーキやアイスのデコレーションに使われます。
また削る以外にも、溶かしたチョコレートをプレートの上に薄く広げて乾かし、
それを剥がしてコポーにする方法もあります。
チョコレートスプレー
アイスなどのトッピングでおなじみの「チョコレートスプレー」は
チョコレートを麺のように細く絞り出して冷やし、
回転釜で細かい棒状にしたもののことを言います。
現代ではピンクや黄色といったカラフルな「チョコレートスプレー」もあり、
一振りするだけで一気に華やかになるため、頻繁にデコレーションに用いられています。
グラサージュショコラ
「グラサージュショコラ」は、
チョコレートケーキに溶かしたチョコレートを上から掛けてコーティングする技法のことを言います。
この時チョコレートには、扱いやすくするため水あめや牛乳、ゼラチンなどを加えます。
時折、水を加えて作ったチョコレートクリームを「グラサージュショコラ」と言うこともあるので注意が必要です。
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